【7月15日 AFP】男子米国ツアーメジャー第3戦、第145回全英オープン(The 145th Open Championship)は14日、スコットランド(Scotland)のロイヤルトゥルーン(Royal Troon)で開幕し、米国のフィル・ミケルソン(Phil Mickelson)は、メジャー最少ストロークに並ぶ63をたたき出し、単独首位に立った。

 2013年大会の王者ミケルソンは、最終18番ホールでバーディーパットを沈めればメジャー史上最少の62をマークすることができたが、ボールはカップに嫌われ、8アンダーで初日を終えることとなった。

 全英で63をマークした選手はこれまでにわずか9人しかおらず、ミケルソンはセントアンドリュース(St Andrews、パー72)で行われた2010年のロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)以来となる快挙を達成した。

 なお、ロイヤルトゥルーンはパー71となっており、ミケルソンは1989年のグレッグ・ノーマン(Greg Norman、オーストラリア)、1997年のタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)が記録した64を破り、パー71での最少ストロークを打ち立てている。

 46歳のミケルソンは、「これまでプレーした中で最高の部類に入るラウンドだった。でも今は泣きたい気分だ」とコメントしている。

「パットはカップに嫌われてしまった。しばらくは心が痛みそうだ」

 スコットランドの素晴らしい青空の下でミケルソンは、完璧なパフォーマンスを披露して8バーディー、ノーボギーで初日を終え、2位タイにつけるパトリック・リード(Patrick Reed、米国)とマルティン・カイマー(Martin Kaymer、ドイツ)に3打差をつけた。

 パー5の16番でグリーン横のバンカーからスーパーショットを放ち、このホールをバーディーでまとめたミケルソンは、続く17番のショートホールでは4番アイアンで「この日のベストショット」となったティーショットを放つなど、2連続バーディーを奪った。

 ロイヤルトゥルーン開催の全英では米国勢が現在6連覇しており、前回は2004年にトッド・ハミルトン(Todd Hamilton)が優勝している。2日目は雨風に見舞われると予報されており、ミケルソンは米国勢7連覇の期待に応えられるか注目される。

 前回王者のザック・ジョンソン(Zach Johnson、米国)は、最後の2ホールで連続ボギーをたたき、5アンダーのリードとカイマーに続く4位タイで初日を終えた。

 その他4位タイには、ジャスティン・トーマス(Justin Thomas)、スティーブ・ストリッカー(Steve Stricker)、ビリー・ホーシェル(Billy Horschel)、トニー・フィナウ(Tony Finau)、キーガン・ブラッドリー(Keegan Bradley)ら米国勢、ソレン・ケルドセン(Soren Kjeldsen、デンマーク)、アンディ・サリバン(Andy Sullivan、イングランド)がつけている。

 一方、「ビッグ4」にとって初日は厳しい結果となった。

 世界ランク1位のジェイソン・デイ (Jason Day、オーストラリア)は2オーバーの73と出遅れ、「今後やるべきことがたくさんある」とコメントしている。

 ジョーダン・スピース(Jordan Spieth、米国)と全米オープン選手権(2016 US Open Championship)王者のダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson、米国)は、ともにイーブンパーの71でホールアウトしている。

 2014年大会の王者で、昨年はけがのため欠場したマキロイは、2アンダーの69でまとめてビッグ4の中ではまずまずの位置につけている。

 また、パー3の14番で今大会初のホールインワンを達成したルイ・ウーストハイゼン(Louis Oosthuizen、南アフリカ)は、イーブンパーの71で初日を終えている。(c)AFP/Andy SCOTT