【7月15日 AFP】米連邦最高裁のルース・ベイダー・ギンズバーグ(Ruth Bader Ginsburg)判事(83)は14日、大統領選で共和党の候補指名が確定したドナルド・トランプ(Donald Trump)氏をうぬぼれ屋の「詐欺師」などと公にこき下ろしたことについて謝罪した。

 リベラル派のギンズバーグ判事は11日、トランプ氏を「頭に浮かんだことを何でも言う詐欺師」と呼び、政界に衝撃を与えた。さらに米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)が週末に掲載したインタビューでは、トランプ大統領下の米国はどうなってしまうのか「想像もできない」と述べていた。

 これを受けトランプ氏は、判事の認知力の衰えを示唆し、辞任すべきだと主張。ツイッター(Twitter)に「最高裁のギンズバーグ判事は、私に関する非常に間抜けな政治的発言をして皆を青ざめさせた。頭がいかれている──辞職しろ!」と投稿していた。

 共和党からも同判事に対し、公職の候補者を公に支持したり批判したりすべきではないという行動規範を破ったとして、怒りの声が上がっていた。

 判事は14日の謝罪声明で、「メディアの取材に対する最近の自分の発言は無分別なものだったと後悔している」「判事は、公職を目指す候補に関するコメントを差し控えるべきだ。今後はより慎重を期する」と述べた。(c)AFP