【7月11日 AFP】国際捕鯨委員会(IWC)は、世界で最も希少なイルカであるマウイイルカの行く末について「重大な懸念」を示し、このイルカが生息するニュージーランドに対し緊急の対応を要請した。

 マウイイルカは同国北島(North Island)沖にのみ生息する種で、世界で最も小さく、個体数が最も少ないとされる。現在の生息数は50頭を切っており、生息域での漁獲禁止といった強硬手段を講じない限り、取り返しのつかない事態に陥りかねないと憂慮されている。

 IWCは先週末に発表した報告書で、水産業界では「混獲」されるのを防ぐための十分な対応がなされていないと指摘し、「IWC科学委員会は、個体数が深刻に減少しているこの小型イルカについて引き続き重大な懸念を表明した」と述べた。(c)AFP