【7月11日 AFP】(更新、地図追加)南スーダンの首都ジュバ(Juba)の市内数か所で10日、サルバ・キール(Salva Kiir)大統領を支持する政府軍とリヤク・マシャール(Riek Machar)第1副大統領派の反政府勢力との間で激しい戦闘が再発し、数千人が避難した。

 南スーダンでは8日にも短時間ながら火器による激しい交戦があり、双方で推定計150人が死亡していた。10日の戦闘による死傷者の詳細は不明。

 南スーダンは前日の9日に建国5周年を迎えたばかりだった。2013年12月に始まった内戦の終結に向けた和平交渉は難航しており、戦闘再発は新たな打撃となった格好だ。

 国連(UN)によると迫撃砲や携行式ロケット弾、地上攻撃用の重火器が使用され、武装ヘリコプターや戦車も展開したとされる。

 こうした中、ケニアやスーダンと含む周辺国の指導者は戦闘の停止を呼び掛けた。11日にケニアのナイロビ(Nairobi)で特別首脳会議を開く予定だ。

 国連も戦闘の再発を非難し、潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長は「衝撃を受け、がくぜんとした」と述べた。

 国連安全保障理事会(UN Security Council)は10日、情勢の緊迫化を受けて緊急会合を開き、キール大統領派とマシャール第1副大統領派の双方に「それぞれの勢力の自制に最大限取り組む」よう求める声明を全会一致で採択。また周辺諸国に対して、南スーダンに平和維持部隊を追加派遣し、ジュバで再発した戦闘の終結を促すよう要請した。(c)AFP