【7月10日 AFP】建国5周年を9日に迎えた南スーダンの首都ジュバ(Juba)で8日、激しい戦闘があり、少なくとも同国兵士150人が死亡した。ジュバは緊張に包まれているという。

 世界で最も新しい独立国である南スーダンで発生した今回の戦闘は、2013年12月に内戦が勃発し、和平協定の締結以降も戦闘が続く同国への新たな打撃となった。

 反政府勢力のリーダーから副大統領になったリヤク・マシャール(Riek Machar)氏の報道官、ローマン・ニアルジ(Roman Nyarji)氏は「死者は150人を超えた」と述べ、マシャール副大統領派とサルバ・キール(Salva Kiir)大統領派の双方の死者はさらに増える恐れがあると付け加えた。

 同報道官は、8日の戦闘ではマシャール副大統領とサルバ大統領のそれぞれの警護隊が全面的に交戦したため、死者はさらに増えるとの見方を示した。

 8日の戦闘は、キール大統領とマシャール副大統領が大統領府で会談した際、両氏の警護隊の間で銃撃戦になった。銃撃戦が30分間ほど続いた後、重火器も使われ始め、ジュバ市内の数か所で機関銃や砲撃の音が鳴り響いたという。戦闘は8日の日没後に収束した。

 キール大統領とマシャール副大統領は、8日の戦闘について「不幸な事件だ」とコメントした。緊張が残る首都ジュパでは9日厳重な警備体制が敷かれ、街を歩く市民はまばらだという。

 英国など各国政府は自国民に対し、可能ならば南スーダンを出国するか、屋内にとどまるよう勧告している。

 過去数年間と違い、今年は資金不足のため独立記念日の公式記念祝賀行事は行われないという。

 南スーダンでは2015年8月、内戦終結のための和平協定が結ばれたが、和平プロセスは進展しておらず、統一政府が樹立されたにもかかわらず戦闘は続いている。

 ジュバで戦闘が起きたのは、和平協定の一環として両派の部隊がジュバ市内に展開した今年4月では今回が初めて。

 2年以上続いている南スーダンの内戦は多数の死者を出し、300万人近くが避難生活を強いられ、約500万人が食料の緊急支援に頼っている。

 南スーダンは人道危機と共に貨幣価値の暴落と制御不可能のインフレによる経済危機に見舞われている。同国の主な収入源であった石油産業は崩壊し、周辺地域の町も内戦で破壊された。(c)AFP