【7月2日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)は1日、男子シングルス3回戦が行われ、大会連覇を目指す第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が6-7、1-6で第28シードのサム・キュエリー(Sam Querrey、米国)に追い込まれたところで、試合は降雨により順延となった。

 四大大会(グランドスラム)通算12勝を誇り、47年ぶりの年間グランドスラム達成まであと半分の道のりとなっているジョコビッチは、この日2セットを連取されてしまった。しかし、試合時間が1時間13分を経過したところで、1番コートにシートがかけられ試合の順延が決定。ウィンブルドンのタイトルを3度獲得しているジョコビッチは、まさに恵みの雨で2008年大会以来の早期敗退を免れた。

 この日は屋根のないアウトサイドコートでの試合が3時間に限られ、予定されていた32試合のうち終了したのは15試合にとどまったため、大会主催者は2004年以来となる史上4度目のミドルサンデーの試合開催に踏み切ることになった。

 キュエリーに対して通算8勝1敗としているジョコビッチは、8年前の2回戦でマラト・サフィン(Marat Safin、ロシア)氏に敗れて以降、ウィンブルドンでは毎年8強入りを果たしている。ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)も世界ランク1位のジョコビッチの実力を熟知しており、試合が再開されればセットカウント0-2の崖っぷちからでも巻き返せるとみている。

 ジョコビッチは昨年大会の4回戦でケビン・アンダーソン(Kevin Anderson、南アフリカ)に2セットダウンから逆転勝利を挙げているが、今回キュエリーに敗れれば、8年ぶりの早期敗退に屈することになる。

 オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet ClubAELTC)では、昨年まで2大会連続でジョコビッチに敗れているフェデラーは、「いつも話している通り、1週目は難しい。差はあまりないんだ。我を忘れて彼(ジョコビッチ)を倒すことが不可能だと考えてしまう。もちろん、倒すことは不可能じゃない」と語った。

「200連勝なんて無理だし、負けるのは避けられない。それでも、彼は負けないところが素晴らしいし、戦い抜けるはずだ。特にグランドスラムでの現在のノバクの成績からすれば、サムが勝つにはまだ長い道のりがある」

(c)AFP/Dave JAMES