【7月1日 AFP】サッカー欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)で早期敗退を喫した前回王者、スペイン代表のビセンテ・デル・ボスケ(Vicente del Bosque)監督(65)が辞任する。サッカー界で最も成功を収めた一人の監督による「王朝」が終わりを告げる。

 欧州選手権でのスペインは先月27日、2-0でイタリアに完敗し、決勝トーナメント1回戦で敗退していた。デル・ボスケ氏は30日、同国の公共ラジオRNEで「監督として残るつもりはまったくない。ユーロの結果がどうあれ、私の将来ははっきりしていた。決断は事前に下していたものだ」と語った。

 デル・ボスケ氏はスペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)監督時代、1999ー2000シーズンと01-02シーズンに欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)を2度制覇。2008年の欧州選手権(UEFA Euro 2008)でスペインを優勝に導いた故ルイス・アラゴネス(Luis Aragones)氏の後を引き継ぎ、スペイン代表監督に就任すると、2010年のW杯南アフリカ大会(FIFA World Cup 2010)で同国の初優勝を達成。さらに4年前の欧州選手権(UEFA Euro 2012)で大会連覇を果たした。

 デル・ボスケ氏は因縁のライバルといわれるレアル・マドリードとFCバルセロナ(FC Barcelona)の溝を克服し、国際大会の舞台で団結するチームを作り上げた。同氏のぬかりない指揮の下、アンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)、ダビド・シルバ(David Silva)、イケル・カシージャス(Iker Casillas)といった選手たちは世界的な知名度を得るようになった。

 しかしデル・ボスケ氏の功績は、14年W杯ブラジル大会(FIFA World Cup 2014)での散々な結果によるグループリーグ敗退、そして今回の欧州選手権でのベスト16敗退によって傷ついた。またこの間のスペイン代表の中心選手たちも、まもなく引退時期を迎えるだろう。

 指揮官にもスターが居並ぶ時代、代表の強豪チームで8年間指揮を執ったデル・ボスケ氏の在任期間は異例の長さだった。

 ブラジルW杯でグループステージで敗退した後、スペイン代表には新たなスタートが必要だという声も上がった。この時、スペインは初戦2試合を落とし、デル・ボスケ監督は10年のW杯優勝時の中心的メンバーにこだわりすぎたと批判された。

 だが、スペインサッカー連盟(RFEF)は同氏にこだわり、続投するというデル・ボスケ氏の賭けも、今回の欧州選手権で実らなかった。

 デル・ボスケ氏は「確かに前に言ったはずだ。もう一度優勝するのは難しいと。イタリア戦でのわれわれのパフォーマンスは良くなかったかもしれないが、グループリーグは良かった。だが、最も難しいのは勝ち続けることだ」とコメント。同氏の契約は今月31日をもって満了する。

 スペインのスポーツ紙マルカ(Marca)は、デル・ボスケ氏の後任候補にスペイン1部で監督を歴任しているホアキン・カパロス(Joaquin Caparros)氏の名前が挙がっていると報じている。

 他にはこれまでに、U-21スペイン代表監督のフレン・ロペテギ(Julen Lopetegui)氏、グラナダ(Granada CF)の監督就任が発表されたパコ・ヘメス(Paco Jemez)氏、フランス1部リーグ、オリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)元監督のミチェル(Jose Miguel Gonzalez Martin del Campo "Michel")氏らの名が挙がってきた。(c)AFP