【6月22日 AFP】27日に開幕を迎えるテニスの四大大会(グランドスラム)、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)では、安全上の観点から武装した警察官が会場内に配備されることになった。21日、大会主催者が明かした。

 欧州では、2015年11月に行われたサッカー国際親善試合のフランス対ドイツ戦も標的となった仏パリ(Paris)の連続襲撃事件以来、安全に対する懸念が依然として強い状態が続いている。これを受けて今年のウィンブルドンでは、著名なセンターコートの内外を、銃器を携帯した警察官が警らすることになった。

 2週間の開催期間を通じて、会場には50万人が訪れると予想されている。そのため会場となるオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(AELTC)は、警察官を配備するだけではなく、民間の警備員の人数も増強して観客の安全確保に努めることにしたと、21日付の英紙タイムズ(The Times)が報じた。

 2005年7月7日のロンドン(London)同時爆破事件からちょうど10年だった昨年大会でも武装警官は動員されていたが、規模は小さかった。

 大会の広報担当者はタイムズ紙に対して、「かつてない警備が実施されることになります。武装した警察官の姿を目にするレベルです」と話した。

「警備と取り締まりのレベルは、脅威の度合いに釣り合う重層的なものでなくてはなりません。そして、このところのさまざまな情勢を踏まえれば、その規模が拡大するのは当然のことです」

「われわれは、ロンドン警視庁(Metropolitan Police)や、その他の関係当局と通年で連携を取り、計画を練ってきました。計画には、敷地外に並ぶ人々も含まれています」

(c)AFP