【6月16日 AFP】国際研究チームは15日、合体する2個のブラックホールを再び捉えることに成功したと発表した。史上初の重力波検出からわずか3か月での同チームによる2度目の直接観測となる。

 研究チームは、新型の米レーザー干渉計重力波検出器(LIGO)を用いて重力波を検出し、合体するブラックホールを捉えた。物理学者アルバート・アインシュタイン(Albert Einstein)は100年前に自身が提唱した一般相対性理論の中で、この現象を予言していた。

 大質量星の進化の最終段階で形成されるブラックホールは、非常に高密度であることから物質や光の脱出は不可能とされている。

 2個一組の連星となり、互いの周りを「ダンス」しながら回っているブラックホールのケースでは、重力波の形で次第にエネルギーが失われ、最終的に合体して1個のブラックホールになる。

 科学者らは、この「時空構造内を伝播する波動」である重力波を検出することにより、ブラックホールの合体発生を検出できる。

 2015年12月26日、地球から約14億光年先で起きた衝突について伝える初めての信号が重力波の形で捉えられた。これは、宇宙空間を14億光年かけて伝播してきた重力波が、LIGOで検出されたことを意味する。

 LIGOの研究チーム率いる米マサチューセッツ工科大学(MIT)の天体物理学者、デービッド・シューメーカー(David Shoemaker)氏は、今回の検出を受け、「重力波検出器でしか捉えることのできない、この種の新たな天体物理学的な情報を、われわれは垣間見始めている」とコメント。ブラックホールは光を発しないため、重力波でなければ姿を捉えられないと重ねて指摘した。

 研究チームは今週、99.99%の確実性を持つ今回の2例目の重力波検出結果について、米カリフォルニア(California)州サンディエゴ(San Diego)で開かれた米国天文学会(AAS)の会議で公表するとともに、米国物理学会(American Physical Society)の学会誌「Physical Review Letters」に論文を発表した。

 ブラックホールの合体では、太陽の質量にほぼ匹敵するエネルギーが重力波に変換されて放出されたと研究チームは説明した。

 米カリフォルニア工科大学(Caltech)の研究者で、LIGO研究所のアルバート・ラッツァリーニ(Albert Lazzarini)副所長は、過去数か月でこのような事象を2回検出していることを踏まえると、将来的にどのくらいの頻度で重力波が観測される可能性があるかの予測を立て始めることができると話し、「宇宙で最も暗いが、最も高エネルギーの事象の一部を観測するための新たな方法をLIGOは提供する」と続けた。(c)AFP