■乱射事件後に増える銃の売り上げ

 にもかかわらず、一見矛盾するような現象が起きている。新たな銃乱射事件が起きるたびに、規制強化を恐れて新たな銃を買い足そうとする動きが生まれ、銃の売り上げが急増するのだ。背景には、銃器の所持が基本的な権利として多くの人々に支持されていることがある。

 キニピアック大学(Quinnipiac University)の調査によると、米国人の88~93%が銃購入希望者の経歴などを確認する一元的なシステムの導入を支持し、半数以上が攻撃用武器の禁止を支持している。

 銃規制をめぐっては、推進派のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領と反対派の共和党が議席の過半数を占める議会との対立などにより連邦レベルでは議論が行き詰っている。

 一方で、地方自治体や州レベルでは前進がみられると、「銃による暴力防止法律センター(Law Center to Prevent Gun Violence)」のローラ・クティレッタ(Laura Cutilletta)上席弁護士は述べている。サンディフック小学校の事件以来、多くの州で精神的疾患を抱える人や家庭内暴力歴のある人の銃入手がより厳しく規制されるようになったという。

 だが、こうした経歴のチェックも、マティーン容疑者を止めるには十分ではなかった。同容疑者がライフルを購入したフロリダの銃ショップのオーナー、エド・ヘンソン(Ed Henson)さんが米CNNテレビに語ったところによると、容疑者は必要なチェックをパスしていたという。(c)AFP