【6月14日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)前会長が、13日付のアルゼンチン紙「ラ・ナシオン(La Nacion)」に掲載されたインタビューで、欧州サッカーのイベントでは、抽選に使うボールを「温めたり冷やしたり」することで、組み合わせが操作されていると主張した。

 ブラッター氏は、自身がトップを務めた18年の間に、FIFAが組み合わせ抽選を操作したことはないとしながら、欧州サッカーについては、不正を目撃したことがあると述べている。

 W杯予選や、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)の組み合わせ抽選で使われるプラスチック製のボールに言及したブラッター氏は、「私はボールに触れたこともない」と自分の立場を明確にしつつ、「温めたり冷やしたりすることで、判別できるようにするのは簡単なことだ」と、不正のやり方を説明した。

「欧州サッカーでは、抽選が操作されているのを見たことがある。しかし、FIFAでは絶対にない。もちろん可能ではあったが」

 インタビュアーに詳細を聞かれたブラッター氏は、より具体的な方法を明かした。

「事前に(抽選用の)ボールを冷蔵庫に入れておくんだ。それを1つ交ぜておけば、触ったときに分かるだろう。触った瞬間にどのチームか判別できる」

 ブラッター氏は、自身とFIFAの汚職疑惑については断固として否定し、「ブラッターは腐敗していない。(検察は)私に関する何かを捜していたようだが、スイスの法を犯しているという証拠が見つからない」と続けた。

「FIFAは腐敗していない。組織が腐敗することはない。腐敗するのは人間だけだ」

(c)AFP