【6月13日 AFP】インドネシアの首都ジャカルタ(Jakarta)郊外で、イスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」の日中に営業していたとして、女性が1人で営む小さなカフェに警察が取り締まりを行ったことに対し、同国のインターネット上で批判や怒りが巻き起こっている。

 ジャカルタ西郊のセラン(Serang)でカフェを営む53歳の女性が、食べ物を押収しないよう警察に懇願している映像が今週末、インターネット上で拡散されると、ソーシャルメディアのユーザーたちは当局を非難。女性を助けるためのクラウドファンディングも開始され、13日までに約2万ドル(約210万円)が集まった。

 現地メディアによると、女性は借金があるため、少しでも売り上げを増やすためにラマダンの日中も店を開けていたと述べている。

 世界最大のイスラム教徒人口を抱えるインドネシアだが、日の出から日の入りまで断食が行われるラマダンの期間中にも、大都市ではたいていの飲食店は日中も営業している。それだけにこの女性の店に対する強硬な取り締まりに対し、多くの批判の声が上がった。

 警察は女性が法律に違反していたとして取り締まりを正当化しているが、ジョコ・ウィドド(Joko Widodo)大統領も警察の対応を非難し、個人として寄付を行うべく側近らに手配を指示したという。(c)AFP