【6月13日 AFP】欧州サッカー連盟(UEFA)は12日、欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)でファンが起こした暴動を受けて、ロシアとイングランドに対して警告を出し、大会失格の可能性を示唆した。

 ロシアとイングランドのファンはこの3日間、フランス・マルセイユ(Marseilles)で暴動を起こし、最終的には両チームが1-1で引き分けた試合が行われたスタッド・ヴェロドローム(Stade Velodrome)内でも衝突しており、これを受けてUEFAは警告を発した。

 UEFAの執行委員会は、ロシアとイングランドのファンが「同様の暴力行為が起こした場合、両チームを大会から追放する可能性も含め、さらなる制裁措置をためらうことはない」と声明を発表した。

 1998年のW杯フランス大会(1998 World Cup)以降では国際大会で最悪となる暴動により35人の負傷者が出ており、現在も3人が重体となっている。

 リスクがさらに高くなる試合が控える中、同執行委員会はロシアとイングランドに対する「警告」を公にし、その衝突に「嫌悪感」をあらわにしている。

 UEFAはさらに、ファンが人種差別的な振る舞いをし、発煙筒やさまざまなものを投げるなど騒ぎを起こしたロシアに処分を科すとしており、その処分内容は14日に発表されることになっている。

 また、フランス政府はこの日、大会の10会場周辺やファンゾーンで、試合前日からアルコール類の販売と飲酒の禁止させる権限を警察に与えている。

 一方で、この日はグループCの試合を控えてドイツとウクライナのサポーターがリール(Lille)市内で衝突。ドイツのスポーツ通信社SIDは、同国警察の発表として、50人以上の名の通ったフーリガンが騒動に加わったと報じている。独当局は、リールに向かおうとした21人のフーリガンを逮捕している。(c)AFP