【6月9日 AFP】ブラジルで、政府高官らの逮捕につながった汚職捜査で活躍して有名になった日系人の警官が、密輸に関与した罪で実刑判決を受けた。地元メディアが伝えた。

 有罪判決を受けたのは「日本人警官」の愛称で知られる連邦警察捜査官のニュートン・イシイ(Newton Ishii)被告。ニュースサイトG1が被告の弁護士の話として報じたところによると、控訴裁判所は8日、パラグアイからの商品密輸をほう助した罪で禁錮4月3週を言い渡した。

 被告はマネーロンダリング(資金洗浄)の捜査から、国営石油会社ペトロブラス(Petrobras)を舞台とした巨大汚職疑惑の捜査に発展した「洗車作戦」を主導。著名な実業家や政治家数十人の逮捕という成果をあげたことで、一躍時の人になった。

 今年2月のカーニバルではファンらがイシイ被告のお面をつけて登場。被告にちなんだ歌も作られ、ユーチューブ(YouTube)上でも人気者になっていた。

 しかし、連邦警察捜査官の密輸疑惑を捜査する「スクリー作戦」の過程で被告の関与が発覚した。(c)AFP