【6月7日 AFP】米男性誌「プレイボーイ(Playboy)」の創刊者ヒュー・へフナー(Hugh Hefner)氏(90)がロサンゼルス(Los Angeles)に所有する豪邸の売却先が、米国を代表するスナック「トゥインキー(Twinkies)」のメーカーのオーナー企業関係者に決まったことが分かった。プレイボーイの広報担当者が6日、AFPに明らかにした。

「プレイボーイ・マンション(Playboy Mansion)」と呼ばれるこの邸宅は、ハリウッド(Hollywood)のセレブたちが肌を露出した「バニー」たちと数々のらんちき騒ぎを繰り広げたことで知られ、2億ドル(約215億円)で売りに出されていた。

 購入したのはプレイボーイ・マンションの隣の物件に住む富豪のダレン・メトロポウロス(Daren Metropoulos)氏(32)。プリンシパルを務める未公開株(PE)投資会社メトロポウロス(Metropoulos and Co.)は、トゥインキーなどの製造を手掛けるホステス・ブランド(Hostess Brands)を共同所有している。

 AFPの取材に応じたプレイボーイの広報担当者は「プレイボーイ・マンションはダレン・メトロポウロス氏を買い手として預託されている」と述べた。へフナー氏は、ホーンビーヒルズ(Holmby Hills)地区にあるこの邸宅に住み続けることが認められている。

 メトロポウロス氏はこの隣の物件も2009年にヘフナー氏から1800万ドル(約19億円)で購入していた。米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)によれば、ヘフナー氏の死後は2つの地所をつなげて約3ヘクタールの敷地にする計画を立てているという。

 メトロポウロス氏は購入価格を公表していないが、プレイボーイ発行元のプレイボーイ・エンタープライゼズ(Playboy Enterprises)が今年売りに出した際の価格は2億ドルだった。

 プレイボーイ・マンションは1927年に建てられ、1971年にヘフナー氏が100万ドルで購入した。ハリウッドの過剰さを象徴する邸宅で、エルビス・プレスリー(Elvis Presley)が一度に8人のプレイメイトとベッドを共にしたり、ジョン・レノン(John Lennon)がアンリ・マティス(Henri Matisse)の原画をたばこの火で焦がしたりしたなどの逸話がある。(c)AFP