【6月7日 AFP】ヨルダン首都アンマン(Amman)北郊にあるパレスチナ難民キャンプで6日朝、銃で武装した何者かが情報機関の事務所を襲い、職員5人を殺害した。当局は後に、容疑者を逮捕したと発表。事件は「テロ攻撃」だったとの見解を示している。

 襲撃が起きたのは、アンマンから20キロの場所に位置するバカー(Baqaa)キャンプ。同国内に10か所あるパレスチナ難民キャンプのうちでも最大のものだ。事件が起きた6日は、イスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」初日だった。

 政府報道官は、実行犯とみられる容疑者を逮捕したと発表。「現在、捜査が進められているが、これまでの情報からは、単発的な行為だったとみられる」と述べ、事件は「テロ攻撃」だったとの見解を示した。

 治安当局筋がAFPに語ったところによると、容疑者はアンマン北郊のモスク(イスラム礼拝所)で身柄を拘束された。容疑者は武装しており、身柄確保の際に警察官1人が負傷したという。

 ヨルダンは、隣国のイラクとシリアでイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」と戦う米主導の有志連合に加わって主要な役割を果たしており、これまでにもイスラム過激派による攻撃の標的となっている。

 2005年12月には、アンマンのホテル3か所に対する自爆攻撃があり、60人が死亡、数十人が負傷した。この事件については、ISの前身に当たる「イラク聖戦アルカイダ組織(Al-Qaeda in Iraq)」が犯行声明を出している。(c)AFP