【6月4日 AFP】サッカーフランス代表のパトリス・エヴラ(Patrice Evra)は3日、欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)の同国代表メンバーからカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)が外されたのは人種差別の影響だという主張について、「根拠のないうそ」と否定した。

 セネガル出身で左サイドバックを務める35歳のエブラは、「フランスは論争を好む国で、それは素晴しいことだ。われわれはあらゆることについて話し合うのが好きだが、ピッチで起きていることに集中する必要がある。ちまたで言われていることで傷つくことはない。それらは根拠のないうそだからだ」とコメントしている。 

 スコットランドとの親善試合を4日に控え、フランス北東部のメッス(Metz)で会見に臨んだエブラは、「終止符を打たなければならない。このような話題が注目されるのは理解できるが、今回のことはばかげている」と語った。

 ベンゼマは1日にスペインのメディアに対し、ディディエ・デシャン(Didier Deschamps)監督は「フランスの人種差別的な一部のプレッシャーに屈した」ため、自身を代表から外したと発言し、批判を浴びている。 

 スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)に所属する28歳のベンゼマは、フランス代表として通算81試合に出場し、現役では最多の27得点を稼いでいるが、代表でチームメートだったマチュー・ヴァルブエナ(Mathieu Valbuena)を「セックステープ」で脅迫したとして、昨年12月から代表招集を無期限で見送られている。

 ベンゼマの発言の前には、元フランス代表のエリック・カントナ(Eric Cantona)氏がデシャン監督は選手選考において人種差別をしていると主張していた。(c)AFP