【6月4日 AFP】世界ロードレース選手権(WGP 2016)の第7戦カタルーニャGPで、Moto2クラスのフリー走行で転倒事故が発生し、SAGチーム(SAG team)に所属する24歳のルイス・サロム(Luis Salom、スペイン)選手が死亡した。

 24歳のサロム選手は3日、スペイン・バルセロナ(Barcelona)にあるカタロニア・サーキット(Circuit de Barcelona-Catalunya)で行われたフリー走行2回目のターン12で激しく転倒し、すぐさまヘリコプターで病院に搬送された。

 レース主催者は「ルイス・サロム選手が亡くなったことを報告することになり、とても残念だ」と声明を発表している。

「事故直後、待機していた2台のメディカルカーと2台の救急車が駆けつけ、サロム選手の応急処置を行いました。そして治療を助けるため、ドクターヘリも手配しました」

「一刻を争う状態だったため、すぐに近くの病院へ搬送されました。病院に到着後、すぐに手術を受けましたが、現地時間の午後4時55分、サロム選手の死亡が確認されました」

 サロム選手は2009年にヘレス・レーストラック(Jerez Racetrack)で行われたスペインGPの125ccクラス(現在のMoto3クラス)でデビューを飾ると、同クラスで通算9勝、全カテゴリーでは通算25回の表彰台入りを記録。Moto3クラスに参戦した2012年シーズンには年間2位、2013年シーズンには年間3の成績を残した。

 Moto2クラスでは通算41戦に出走し、2位に入った今季開幕戦のカタールGPを含め、計3度の表彰台入りを果たしている。

 WGPで死亡事故が起きたのは、2011年のマレーシアGPで亡くなったマルコ・シモンセッリ(Marco Simoncelli、イタリア)氏以来となる。シモンセッリ氏はコース上で転倒したあと、コリン・エドワーズ(Colin Edwards、米国)とバレンティーノ・ロッシ(Valentino Rossi、イタリア)のマシンと接触し、帰らぬ人になった。

 サロム選手が死去したにもかかわらず、大会主催者は今週末のレース開催を決定している。しかし、コースはフォーミュラワン(F1、F1世界選手権)用のレイアウトで行われ、事故が発生したターン12は除外されることになった。(c)AFP