シリア西部の刑務所で今月2度目の暴動、人権監視団
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【5月29日 AFP】在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、シリア西部ハマ(Hama)の刑務所で28日、今月2度目となる被収容者たちによる暴動が発生した。
被収容者たちは刑務所長や警察幹部らを人質に取り、釈放を要求したという。監視団は「ハマの刑務所で新たな暴動が始まった。前回より深刻な事態になっているようだ」と述べた。
前回の暴動は、被収容者たちの処刑が多数報告されている首都ダマスカス(Damascus)近郊の刑務所に、ハマの刑務所の被収容者たちを移送させようとする動きに反発して始まり、看守10人が人質に取られた。その際、治安部隊が出動したが、被収容者たちの抗議は抑えられなかった。人権活動家らによると、ハマの刑務所の被収容者の大半は政治的な理由で収容されているという。
監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表によると、シリア政府は抗議を受けて、被収容者全員の釈放に同意した。その後、100人余りは釈放されたものの、残りの700人については、政府が直ちに釈放せず裁判を行う方針を固めたため、依然として刑務所に収容されている。
ラフマン氏は、新たな暴動で「刑務所長とハマ市の警察署長、数人の警察官が人質として拘束された」と述べた。当局は暴動発生を受けて、水や電気の供給を止めたという。(c)AFP