【5月27日 AFP】ロシア国防省は27日、極東のクリール諸島(Kuril Islands、北方領土を含む千島列島)の軍事施設を発展させるべく「前例のない措置」を取ると発表した。

 ロシア国防省の声明によると、ロシア東部軍管区のセルゲイ・スロビキン(Sergei Surovikin)司令官が「同地域における軍事インフラを発展させるために前例のない措置」を取ると発表した。

 スロビキン司令官は「最小のリスクすらも発生させない」よう対策を取ると表明。実施内容について「計画されている部隊や編制の再軍備と、あらゆる種類の兵士と家族に対する社会的保護の強化」を挙げた。

 北方領土をめぐっては、ロシアのセルゲイ・ショイグ(Sergei Shoigu)国防相が3月、クリール諸島の軍備増強の一環として沿岸ミサイルシステムを配備すると表明していた。

 今月には、安倍晋三(Shinzo Abe)首相がロシア・ソチ(Sochi)を訪問し、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露大統領と会談。日本の外務省は会談後、安倍首相が北方領土問題の突破口に近づいたと述べたが、ロシア側は、今後も外交官の間で協議が続くとだけ述べていた。

 また、ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)の関係者は今月、記者団に対し、プーチン大統領が年内に日本を訪問する予定だと述べていた。(c)AFP