【5月27日 AFP】妊娠初期(13週目まで)のジカウイルスへの感染で、新生児の小頭症リスクが最大13%となることが分かったとする研究論文が25日、発表された。

 研究では、2013年から2014年にかけてジカ熱が流行した仏領ポリネシア(French Polynesia)と、2015年以降にジカ熱流行がみられるブラジル・バイーア(Bahia)州の感染データを新生児の小頭症診断数とを照らし合わせてリスクを算出した。

 米医学誌「ニューイングランド医学ジャーナル(New England Journal of Medicine)」に掲載された研究論文によると、妊娠初期以降にジカ熱にかかった妊婦のケースでは、小頭症リスクは非常に低いという。

 米疾病対策センター(CDC)とハーバード大学(Harvard University)の研究者らは、「小頭症リスクと(13週までの)妊娠初期における感染リスクとの間には強い関連性」がみられるとしている一方で、「中期および後期ではその関連性は非常に低い」と論文に記している。

 小頭症診断例の急上昇について専門家らは、蚊が媒介するジカウイルスへの母親の感染が原因であることで一致している。

 論文よると、妊娠初期のジカウイルス感染における小頭症リスクは、0.88%~13.2%だったという。

 ブラジルでは、昨年のジカ熱流行以降、1271人の新生児に頭部と脳に先天性の障害が確認されている。(c)AFP