【5月25日 AFP】観光名所の多い米ニューヨーク(New York)に新たな人気スポットが誕生した──米大統領選で共和党の候補指名を確実にしたドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が5番街(Fifth Avenue)に所有するトランプタワー(Trump Tower)だ。

 大統領選での勝利を目指して独自の選挙戦を繰り広げるトランプ氏陣営の中枢部を一目見ようと、州外からの米国人はもちろん、イスラエル人のティーンエージャー、中国や欧州からの観光客グループなど、さまざまな人々がこの場所に足を運んでいる。

 トランプ氏の住まいは、ガラス張りの68階建てタワーの最上部に位置する大理石造りの3階にまたがる部屋。金箔(きんぱく)や円柱、クリスタルのシャンデリアが特徴的な、仏ベルサイユ宮殿(Palace of Versailles)の小型版といった趣の部屋にトランプ氏はメラニア(Melania Trump)夫人と暮らしている。

 トランプタワーの他の部分には、陣営の事務所以外に、トランプ氏が経営する企業帝国トランプ・オーガナイゼイション(Trump Organization)や店舗、アパートメントが入居している。

 昨年6月16日、トランプ氏がハリウッド(Hollywood)映画さながら、メラニア夫人と共にエスカレーターで降りてきて大統領選への出馬表明を行ったのもこのトランプタワーだ。当時はトランプ氏の発表をまともに受け止めた人は一人もいなかった。

 20階分を建て増しするのと引き換えに市の公共スペースに指定された同ビルの一部は、巨大な滝が流れ、鏡が多用されたゴージャスな大理石造りのホールとなっている。そのため、イベントが行われたり著名な訪問客を迎えたりする際に警備態勢が敷かれる日以外は、午後10時まで誰でも中を歩き回ることができる。

 さらにトランプ氏が経営するバーやカフェ、レストランの他、シャツやネクタイ、カフスボタンといったトランプ氏グッズや同氏のビジネス書などを販売しているコーナー、娘のイヴァンカ(Ivanka Trump)さんが手掛けるジュエリー・アクセサリーブランドを扱うブティックもある。(c)AFP/Brigitte DUSSEAU