【5月20日 AFP】フランスの国民議会(下院)は19日、昨年11月にパリ(Paris)で起きたイスラム過激派による同時攻撃事件を受けて発令された非常事態宣言を、今月26日の期限からさらに2か月延長する法案を賛成46、反対20で可決した。

 7月に国内で開催されるサッカー欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)と、自転車ロードレースの最高峰ツール・ド・フランス(Tour de France)に対応するため。上院では既に前週、賛成多数で可決している。

 ベルナール・カズヌーブ(Bernard Cazeneuve)内相は、採決に先立ち「テロリストの脅威は依然として高く、欧州連合(EU)と同様にフランスも標的とされている」と訴えた。

 欧州サッカー連盟(UEFA)が主催する欧州選手権2016は6月10日~7月10に開催され、200万人が観戦に訪れると予想される。マニュエル・バルス(Manuel Valls)首相は先に、開催中止は全くあり得ないと言明していた。

 一方、7月2日~24日に開催されるツール・ド・フランスでは、総距離3519キロメートルのコース沿道に数百万人規模の観客が見込まれる。(c)AFP