【5月20日 AFP】ナイジェリアのムハンマド・ブハリ(Muhammadu Buhari)大統領は19日、北東部ボルノ(Borno)州チボク(Chibok)地区の学校で2年余り前にイスラム過激派組織ボコ・ハラム(Boko Haram)によって集団拉致された女子生徒218人のうち、初めて救出された被害者と面会した。

 17日に自警団や兵士らによって保護されたアミナ・アリ(Amina Ali)さん(19)は、母親と共に飛行機で首都アブジャ(Abuja)の大統領府を訪れ、ブハリ大統領と面会した。

 その後大統領は、アリさんが解放されたことは「喜ばしい」ことだが、「年若い少女に人生のこれほど早い段階で降り掛かった恐怖を思うと、深い悲しみを覚える」と述べ、連邦政府による支援を約束した。

 さらに、政府は残る少女らの救出に向け全力を尽くしており、「アミナさんの救出はわれわれに新たな希望を与えてくれ、極めて重要な情報を得るまたとない機会をもたらしてくれた」と話した。

 アリさんの自宅があるチボク近郊の町ムバララ(Mbalala)の有力者らによると、アリさんは親族との短い対面の際に、女子生徒らの大半が今もボルノ州サンビサ森林地帯(Sambisa Forest)にあるボコ・ハラム拠点に拘束されていると説明。ただ、うち6人はすでに死亡したと明かしたという。

 アリさんは保護された際、ボコ・ハラムのメンバーとみられる男と、生後4か月の娘と一緒だった。アリさんは、男は自分の夫だと話している。(c)AFP/Ola AWONIYI with Bukar HUSSAIN in Maiduguri