■強さと誇り

 10年近くロサンゼルス周辺のジムでMMAを指導するジュヌビエーブ・ソシンスキー(Genevieve Soszynski)さんも、格闘技に興味を持つ女性の増加を実感している。

 ソシンスキーさんは日々、戦う力を身につけ、自分が強くなったという実感を求める生徒の姿を見ているという。

「格闘技への抵抗がなくなり、新たなスキルを身につけて、自信を持っていく女性の姿を見るのはうれしいです」

「中には接触を恐れる人もいますが、慣れていくうちに、最初のおびえはなくなっていきます」

 生徒の一人であるアブリー・マーティン(Abrey Martin)さんは、トレーニングと成長のために全身全霊を注いでいる。

 サンドバッグに当たるパンチとキックの一つ一つが、彼女の決意を物語っているようだ。完璧な一撃を求める彼女からは、アドレナリンがあふれている。

「強くなったと感じながら、それを誇りに思えるものをずっと探していたんです」

 彼女たちは、体から「女性らしい」とされてきたラインが消えていくことにも、まったく抵抗はないようだ。

 カールッチさんは言う。

「女性が筋肉もりもりになって、理想的とされてきた『極細ボディー』がなくなったら、なんだか格好いい。最高だし、セクシーだと思います」

(c)AFP/SARA PUIG