【5月14日 AFP】ボクシング、WBC世界ヘビー級王者のデオンテイ・ワイルダー(Deontay Wilder、米国)とのタイトルマッチを控えるアレクサンドル・ポベトキン(Alexander Povetkin、ロシア)の検体からメルドニウム(meldonium)の陽性反応が検出されたため、試合が延期されることになった。ロシア国内メディアが13日、報じた。試合は今月21日に予定されていた。

 ポベトキンのプロモーターを務めるアンドレイ・リャビンスキー(Andrei Ryabinsky)氏は、ロシアの通信社Rスポーツ(R-Sport)に対し、「サーシャ(ポベトキン)は禁止薬物に指定される前の昨年9月まで、メルドニウムを使用していた」と明かした。

「低濃度のメルドニウムの残留物が、彼の体内にまだとどまっている可能性はある」

「現在WBCと協議している。WBCが試合を中止するか否かを決定する。この件について、理解ある決定を期待している」

 一方でワイルダーのプロモーター、ルー・ディベラ(Lou DiBella)氏は、この件がどのように処理されるのか見当がつかないとコメントした。

「ドーピング検査については意識するように言われていた。今は、今後どのように進めていくのか綿密な話し合いをしている。巻き込まれるには恐ろしい状況だが、考慮すべきことは多い。現時点でこれ以上言えることはない」

 経験豊富な36歳のポベトキンは、通算30勝を挙げており、敗戦はわずか1。一方のワイルダーは、36戦全勝で35KOを記録している。(c)AFP