■治療すれば「普通の生活が送れる」と医師

 医師団は、アクタルさんの肥大化した胸と歯茎を縮小し、体毛を減らすためにホルモン治療を実施することを計画している。主治医は、全ての治療が終われば普通の生活が送れるようになると楽観的に捉えていると述べた。

 しかし、大学側が治療費の一部を負担しているものの、家族は残りの費用を賄えないでいる。

 バイクタクシーの運転手をしている父親のアブドゥル・ラザック(Abdul Razzak)さんは、「薬代として8万タカ(約11万円)以上払わなければなりませんでしたが、そのかなりの部分は銀行から借りました。治療代を払う余裕は私にはもうありません」と語った。

 ラザックさん夫妻は、手足に樹皮のような巨大なイボが生じ、「ツリーマン(樹木男)」と呼ばれているバングラデシュ人の男性(26)がイボの除去手術を試みた際に大勢の人々から資金援助を受けた例をヒントに、娘の治療費を集めることを思い付いたという。

 アクタルさんは大半の時間を病院で過ごしているが、「学校に戻りたい。大人になったら医者になりたい」と将来に前向きな姿勢を見せている。(c)AFP