【5月12日 AFP】(写真追加)南アフリカとモーリシャスで今年見つかっていた残骸2片について、オーストラリア当局は12日、専門家による調査の結果、2014年に消息を絶ったマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH370便の一部であることが「ほぼ確実」だと分かったと発表した。

 2片はそれぞれ南アフリカの港町モーゼルベイ(Mossel Bay)とモーリシャスのロドリゲス(Rodrigues)島で発見された後、MH370便のものであるかどうかを調べるため豪運輸安全局(ATSB)の研究施設に送られていた。

 モーゼルベイの方はロールスロイス(Rolls Royce)のロゴのステンシル(型染)が一部残っていたため、航空機エンジンのカバーと特定された。ATSBは、これがMH370便のものであることを示す直接的な証拠はないものの、ステンシルはマレーシア航空が開発、使用していたものに一致すると指摘した。

 一方、ロドリゲス島の残骸は、ボーイング(Boeing)777型機のメインキャビン(客室)に備え付けられた作業台の化粧板で、この作業台はマレーシア航空しか使用していないものだった。

 乗客乗員239人を乗せてマレーシアのクアラルンプール(Kuala Lumpur)から中国の北京(Beijing)に向かう途中に消息を絶ったMH370便をめぐってはこれに先立ち、モーリシャスに近いフランス海外県レユニオン(Reunion)島で昨年7月に見つかった翼の一部が同機のものと確認されていた。

 その後、昨年12月と今年2月にモザンビークでさらに2つの残骸が発見され、ATSBは3月にこれらについても同機の残骸であることが「ほぼ確実」との見解を示している。(c)AFP