【5月10日 AFP】男子テニス選手のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)と、フランス人コーチのアメリー・モウレズモ(Amelie Mauresmo)氏が9日、2年にわたる師弟関係を解消することで合意したと発表した。

 モウレズモ氏の指導の下、マレーはクレーコートで初タイトルを含む2勝を記録するなど、計7大会で優勝。全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)では、2年連続でファイナリストとなった。

 モウレズモ氏は、自身のフェイスブック(Facebook)に掲載したマレーとの共同声明で、「マレーと仕事をしたこの2年間は、私にとって最高の経験でした。彼の素晴らしい陣営の一員であることは本当に楽しいものであり、一緒にたくさんの時間をツアーに費やしたことは、自分にとってチャレンジでした。彼とチームの健闘を祈ります。そして、これからも彼がもっとたくさんのタイトルを獲得していけますように」とエールを送った。

 元世界ランク1位で四大大会(グランドスラム)2勝を誇るモウレズモ氏は、マレーとイワン・レンドル(Ivan Lendl)氏が袂(たもと)を分かつ決断をしたことを受け、一昨年6月にコーチに就任。産休を取っていた昨夏の間は、アシスタントコーチのヨナス・ビョークマン(Jonas Bjorkman)氏が、代理を務めていた。

 男子のトップ選手を指導する初めての女性コーチとなった36歳のモウレズモ氏は、ここ数か月、マレーが練習するコートに姿をみせていなかった。

 一方のマレーは、「この2年間、アメリーからはコートの内外でたくさんのことを学んだ。彼女はチームを和ませてくれる存在で、いなくなったらみんな寂しがるだろう」と話し、「次のステップや、これからどのように進んでいくかについては、しばらく時間をかけて考えることになるが、これまで彼女がしてくれたこと全てに感謝したい。彼女はチームにとって、かけがえのない存在だった」と惜別のメッセージを寄せた。

 モウレズモ氏に師事していた間、マレーが最も躍進を遂げたのはクレーコートだった。

 メルボルンパーク(Melbourne Park)で2大会連続の決勝進出を果たしたのに加え、モウレズモ氏に指導を受けるようになったマレーは、全仏オープン(French Open)でも、2年連続で4強入りしている。

 マレーは、昨年のBMWオープン(BMW Open 2015)でクレーコート大会初優勝を果たすと、翌週のマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2015)決勝では、同サーフェスで初めてラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)を相手に白星を飾った。(c)AFP