【5月6日 AFP】米共和党指導部の一人であるポール・ライアン(Paul Ryan)米下院議長は5日、米大統領選で共和党の指名獲得を確実にしたドナルド・トランプ(Donald Trump)氏(69)を11月の本選で支持する準備はまだできていないと米テレビCNNに語った。

 これまでにもイスラム教徒の米入国禁止をはじめとするトランプ氏の公約を批判してきたライアン氏は、「私は(トランプ氏を)支持したいと望んでいる。そうしたいと思っている。しかし私は党をまとめることが必要だと思っている」と述べた。

 共和党がトランプ氏支持で結束できるのか懸念が高まっていた中でのライアン氏の発言は波紋を広げた。

 共和党の重鎮からはトランプ氏不支持の表明が相次いでいる。ジョージ・H・W・ブッシュ(George H.W. Bush)元大統領とジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前大統領は2016年大統領選でトランプ氏を支持しないことを示唆。12年米大統領選で共和党候補だったミット・ロムニー(Mitt Romney)氏は党全国大会を欠席する意向だと伝えられている。

 一方、ネブラスカ(Nebraska)州選出のベン・サス(Ben Sasse)上院議員など共和党保守派の一部からは、トランプ氏と民主党での指名獲得が確実視されるヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏の2人に挑む第三の候補者を立てるべきだとの主張も聞かれる。(c)AFP/Michael Mathes