【5月5日 AFP】米ラスベガス(Las Vegas)で7日に行われるボクシング、WBC世界ミドル級タイトルマッチを控え、挑戦者のアミール・カーン(Amir Khan、英国)は4日、「カネロ(Canelo)」こと王者サウル・アルバレス(Saul Alvarez、メキシコ)との試合に競技人生をかける準備はできていると主張した。

 本来はウエルター級のカーンは今年2月、重量を2階級上げてミドル級のアルバレスとの厳しい戦いに挑む決断を下した。しかし、英ボルトン(Bolton)出身で29歳のカーンにとって、この試合はリスクが高すぎると懸念する声が上がっている。

 それでも、フロイド・メイウェザー・ジュニア(Floyd Mayweather Jr.)氏とマニー・パッキャオ(Manny Pacquiao)氏との試合が実現しなかった悔しさを経験したカーンは、自身が次のドル箱スター候補であることを楽しんでいると明かした。

 ここまでの通算成績を31勝3敗(19KO勝ち)としているカーンは、この日行われた記者会見で「俺の時代がやってきた。この両手で栄光をつかみとってやる。ラスベガスでビッグファイトをするのがずっと夢だった。このチャンスを逃すつもりはない」と語った。

「今回のファイトでは最高のアミール・ カーンを目撃することになるだろう。カネロは強敵で手ごわい相手だが、彼が仕掛けてくるどんな戦いにも準備はできている」

 パキスタン系のイスラム教徒でもあるカーンはまた、米大統領選挙で共和党の指名獲得が事実上確定したドナルド・トランプ(Donald Trump)氏についても言及した。トランプ氏はイスラム教徒の米国入国を拒否し、メキシコとの国境に壁を造るなどの政策を公約に掲げている。

「知ったことか。ドナルド・トランプが大統領になれば、ラスベガスで俺とカルロが戦うのはこれが最後になるかもしれない」