【5月4日 AFP】米グーグル(Google)の親会社アルファベット(Alphabet)は3日、自動運転車開発でフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)と提携したと発表した。自動運転車事業を大幅に拡大していくとしている。グーグルが自動運転車開発で自動車メーカーと直接提携するのはこれが初めて。

 これにより、試験車両として2017年の新型ミニバン、クライスラー「パシフィカ・ハイブリッド(Pacifica Hybrid)」100台が追加され、その台数はこれまでの2倍以上に増える。両社は今年中に、一部の車両の公道試験を始めたい考えだ。

 開発チームはグーグルのSNS「グーグルプラス(Google+)」に、「FCAがデザインするのはミニバンなので、自動運転ソフトウエアを搭載したコンピューターや、そのソフトウエアが車両周辺の路上にあるものを把握できるようにするためのセンサーを含め、われわれの自動運転システムを装備するのが容易だ」と投稿した。

 さらに、乗降に便利なハンズフリーのスライディングドアなど、大勢の移動を想定した大型車の可能性を探っていく機会にもなり得るとしている。

 グーグルが自動運転技術の試験を開始したのは2009年。当時はトヨタ自動車(Toyota Motor)の「プリウス(Prius)」にグーグルの機材を載せていた。今ではグーグル仕様の「レクサス(Lexus)」や同社が独自に設計し2014年に発表した車両など、約70台の試験車両を所有している。

 FCAは、グーグルの自動運転技術を搭載する車両として特別に約100台を設計・生産するとしている。(c)AFP/Glenn CHAPMAN