【4月29日 AFP】オーストラリアから太平洋の島しょ国ナウルに移送されたイラン難民の男性(23)が27日、国連(UN)職員の訪問中に焼身自殺を図った。豪移民局が29日、明らかにした。オーストラリアの移民政策に批判的な人々からは、男性の「意味のない死」はオーストラリアの強硬な移民政策が原因だと批判の声が上がっている。

 男性は重度のやけどを負い、豪クイーンズランド(Queensland)州ブリスベン(Brisbane)に空路搬送されたが、29日に死亡した。ナウル政府は、男性の焼身自殺が「政治的抗議行動」だったと述べている。

 オーストラリアの難民政策は国連を含め国際社会から厳しく非難されている。オーストラリアは正式な難民であろうともボート難民の入国を拒否しており、ボートで入国しようとした難民認定希望者らをナウルの収容施設に移送している。これまではパプアニューギニアにも移送していたが、違憲判決を受けて閉鎖が決定された。(c)AFP