【4月28日 AFP】ボクシング、WBAスーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦が27日、東京で行われ、内山高志(Takashi Uchiyama)は、挑戦者のジャスレル・コラレス(Jezreel Corrales、パナマ)に2回KO負けした。内山は、具志堅用高(Yoko Gushiken)氏が保持する歴代最多の防衛記録にあと2勝と迫りながら、12度目の防衛に失敗し王座から陥落した。

 36歳の内山は、ここ数年の日本人ボクサーの中では最強と評されてきたが、この日は、相手の猛攻の前に自分のペースをつかめず、プロ初黒星を喫した。

 2010年、フアンカルロス・サルガド(Juan Carlos Salgado、メキシコ)に勝利し、WBAスーパーフェザー級の王者になった内山は、ファンやメディアから「KOダイナマイト」と呼ばれるようになった。

 スケルトンのマスクを着用してリングに登場したコラレスは、序盤からサウスポーでスピーディーな攻撃を展開すると、迎えた2回、王者から立て続けにダウンを奪う。そして同回終了間際、内山は左フックを受けて3回目のダウンを喫すると、ぼうぜんとした様子でKO負けの判定を聞き届けた。

 内山は、2回に3度のダウンを喫したことについて「(パンチを)もらった後は冷静にやろうとした。だいぶ落ち着いていたので、良いのをやり返そうと思って、前に出たところをやられた」と振り返り、「もらったパンチが見えなかった」と話している。今後については、まだ何も考えていないという。

 同日の試合では、ライトフライ級の田口良一(Ryoichi Taguchi)が、ベネズエラの選手に11回TKO勝ちして、3度目の防衛に成功。スーパーフライ級では、河野公平(Kohei Kono)がタイの選手に判定勝ちし、こちらも3度目の防衛を果たした。(c)AFP