【4月25日 AFP】香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post)は25日、中国が南シナ海(South China Sea)のスカボロー礁(Scarborough Shoal、中国名:黄岩島、Huangyan Island)で、年内に軍事拠点の建設に着工すると報じた。スカボロー礁はフィリピンが主張する排他的経済水域(EEZ)内にある。

 人民解放軍(People's Liberation Army)に近い情報筋の話として同紙が報じたところによると、中国はフィリピン沖230キロのスカボロー礁に前哨基地を設置する計画。この前哨基地により、中国政府は南シナ海全域で「より完璧な」上空からの監視を行えるようになると情報筋は述べ、滑走路の建設が計画されていることを示唆している。

 スカボロー礁はフィリピンが領有権を主張しているが、2012年から中国が実効支配している。

 中国は南シナ海のほぼ全域について領有権を主張し、人工島の建設や埋め立て工事、滑走路の建設などを進めている。こうした中国の実効支配強化の動きに対し、近隣の東南アジア諸国は強く反発している。(c)AFP