【4月21日 AFP】昨季行われた米大リーグ(MLB)、アトランタ・ブレーブス(Atlanta Braves)の試合中に、本拠地ターナーフィールド(Turner Field)のスタンドから転落死した男性ファンの遺族が、大リーグ機構と同球団を提訴したことが明らかになった。

 地元紙アトランタ・ジャーナル・コンスティテューション(Atlanta Journal-Constitution)が19日に伝えた記事によれば、この事故で亡くなったグレゴリー・マリー(Gregory Murrey)さん(60)の遺族は、球場に設置されていた防御フェンスの高さが基準の42インチ(約107センチ)ではなく、それよりも低い30インチ(約76センチ)だったとして、大リーグとブレーブスがファンの安全確保を怠ったと主張しているという。

 フルトン郡州裁判所(Fulton County State Court)に提出された訴状では、「高さが42インチあれば、マリー氏はフェンスを越えて転落することはなかった」とされている。

 マリーさんは、昨年8月に行われたニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)戦で、スタンド上層階から転落し、のちに死亡が確認された。

 同紙によれば、大リーグの球場で転落による死亡事故が起きたのは、1969年以降ではマリーさんで24件目だという。

 ターナーフィールドでは2008年以降、転落による事故死は3件起きているが、そのうち1件については自殺と断定されている。(c)AFP