【4月20日 AFP】米アップル(Apple)の幹部は19日、暗号化技術の法執行機関への影響について審議する米議会の公聴会で証言し、自社製端末への特別なアクセスを可能とする「ソースコード」の開示要請を中国当局から受けたものの、拒否していたことを明らかにした。

 アップルは、犯罪捜査への協力強制の是非について米政府と対立を続けている。公聴会に出席した同社のブルース・スーエル(Bruce Sewell)法律顧問は、アップルが中国当局に「ソースコード」を開示したとの報道があるとの指摘を受け、これを否定。「アップルは中国政府から要請を受けてきたが、ソースコードは渡していない」と証言した。開示要請を受けたのはここ2年以内だという。

 アップルは前日の18日、最新版の「透明性に関するレポート」を発表し、2015年下半期に各国の法執行当局から受けたデータ開示要請が3万687件に上ったことを明らかにした。同社はうち大半の事例で、一部の開示に応じたという。(c)AFP/Rob Lever