【4月25日 AFP】変化が遅々として進まないことの多い超保守的な日本の中で、人種やアイデンティティーに対する社会の態度を変える役割をファッションは担っていると、トップモデルのメロディー洋子(Melody Yoko)さん(27)は考えている。

 米カリフォルニア(California)州レドンドビーチ(Redondo Beach)で、日本人の母親とアメリカ人の父親の下に生まれた彼女は、自分のようなハーフのモデルたちの存在が、日本のファッション・ビジネス界のDNAにすでに大きな変化をもたらしていると語る。

 資生堂(Shiseido)やユニクロ(Uniqlo)など多くのブランドの顔となり、華やかなファッション誌でも活躍するメロディー洋子さんは、昨年のミス・ユニバース(Miss Universe)日本代表にアフリカ系米国人と日本人を両親に持つ宮本エリアナ(Ariana Miyamoto)さんが選ばれたことは変化が起きている証しだという。

「日本人であるために、日本人に見える必要はもうない」。ショーのバックステージで、ヘアやメークをスタイリストたちに任せながら、メロディー洋子さんはインタビューに答えた。「変わってきてるし、彼女(宮本さん)がミスジャパンになってすごくうれしい。快く思わない人たちもいるけど、そういう人は必ずいるから」

 宮本さんはミス・ユニバース日本代表に選ばれた後、ソーシャルメディア上で「ハーフ」ではなく「純粋な」日本人が選ばれるべきだったという批判にさらされた。そうしたバッシングを見て、そのような怒りはばかげているとしか、メロディー洋子さんには思えなかった。宮本さんの優勝は「(日本人に見えるかどうかは)関係ないことを証明する助けになった。みんな目を覚まして。世界は変化している。それに乗らないと!」