【4月17日 AFP】イタリア・セリエAの名門ACミラン(AC Milan)が、中国企業に売却される可能性があると報じられた件で、両者の仲介役を務めているというブローカーが16日、譲渡は6週間から8週間以内に完了するだろうと明かした。

 これが事実だとすれば、ほんの数週間前、株の過半数を譲り渡すことはないと発言していたミランのシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)会長は、あっさりと手のひらを返したことになる。

 イタリアの首相を務めた経歴も持つベルルスコーニ氏は、タイの実業家ビー・テチャウボン(Bee Taechaubol)氏に株式の48パーセントを譲渡することで合意したとされていたが、現在は関心の矛先を中国に移し、同国の合弁企業からのオファーを検討していると報じられている。

 15日の報道によれば、オファーを出したのはIT企業経営者のロバート・リー(Robert Li)氏、またはエアコン事業で財を成した何享健(He Xiangjian)氏ではないかと推測されている。両者とも2015年の米経済誌フォーブス(Forbes)の長者番付で中国の10位以内にランクインしている。

 16日付のイタリア紙ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)に掲載されたインタビューで、両者の仲介をしているというイタリア生まれ米国在住のサルバトーレ・ガラティオート(Salvatore Galatioto)氏は、取引が今季終了までにまとまる可能性もあると話している。

 自身もスポーツマーケティングの会社を所有し、米スポーツビジネス界の大物とされているガラティオート氏は、「理由はおわかりいただけると思いますが、当事者の名前を明かすことはできません。私が話せるのは、非常に意欲的な中国のグループが、このクラブに極めて強い興味を持っているということだけです」とコメントした。

「われわれはそのクラブについて、非常に興味深いアイデアとプロジェクトを持っていますが、取引が先決です。すべてが計画通りに進めば、6週間から8週間後には決着がつくのではないかと思います」

「世界中でその名を知られる非常に重要なクラブです。でなければ、われわれが手を出すことはなかったでしょう。ミラノ(Milan)は素晴らしい街ですが、なかでもACミランのブランドは別格です」

「基本的には、私は完璧な仲人になろうと思っています。私の役割はプロジェクトに対して強い信念を持つ人物、そしてもちろん、必要な経済力とプロフェッショナルとしての信用を持ち、長期的な成功を収められる適切な人物を見つけ出すことです」

「私は利益だけに興味があるのではありません。クラブがスポーツ、財政の両面で戦えるようになるところを見たいのです」

 さらにガラティオート氏は、いら立ちを募らせるファンから、好意的なメールの「洪水」が押し寄せていると明かした。ミランは現在、来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)出場は絶望的で、3季連続で欧州の最高峰の舞台に上がれないことがほぼ確実となっている。

 この状況を受けて、クラブはファンにも支持されていたシニシャ・ミハイロビッチ(Sinisa Mihajlovic)監督を12日に解任。下部組織で監督を務めていたクリスティアン・ブロッキ(Cristian Brocchi)氏を後任に据え、17日の敵地サンプドリア(Sampdoria)戦に臨む。

 ミランは現在リーグ6位につけており、ヨーロッパリーグ(UEFA Europa League)の出場権を数チームと争っている。(c)AFP/Justin DAVIS