【4月15日 AFP】米ニューヨーク(New York)のメトロポリタンオペラ(Metropolitan Opera)は14日、音楽監督を40年務めた指揮者のジェームズ・レバイン(James Levine)氏(72)が、健康上の理由から今季限りで引退し、名誉音楽監督に就任すると発表した。新音楽監督は数か月以内に発表する予定だという。

 同劇場で2500回以上の公演を指揮したレバイン氏だが、近年、パーキンソン病などの病を患っていた。

 レバイン氏の引退は一つの時代の終わりを示す。同氏は、レオンティン・プライス(Leontyne Pryce)やジョーン・サザーランド(Joan Sutherland)などのスターが世界的に活躍した1970年代と80年代のオペラ最盛期から、現代までをつなげる役割を果たした。

 レバイン氏は、1980年代と90年代にオペラの人気を高めた有名な「三大テノール」のルチアーノ・パバロッティ(Luciano Pavarotti)、ホセ・カレーラス(Jose Carreras)、プラシド・ドミンゴ(Placido Domingo)の公演を指揮。ドミンゴはレバイン氏の指揮で今季、べルディ(Verdi)の「シモン・ボッカネグラ(Simon Boccanegra)」に出演している。(c)AFP