【4月9日 AFP】日本競泳界のスーパースター、北島康介(Kosuke Kitajima)が8日、リオデジャネイロ五輪の代表選考会で自身5度目となる五輪出場権を逃し、現役引退を表明した。

 33歳の北島は、第92回日本選手権水泳競技大会(92th Japanese national swimming championships)の男子200メートル平泳ぎで5位に終わり、100メートルに続いてリオ五輪の出場権を獲得できなかった。

 ファンに手を振って別れを惜しんだ北島は、涙をこらえながら「リオ五輪か、この日本選手権でキャリアが終わると思っていた」と報道陣に明かしている。

 2004年のアテネ五輪と2008年の北京五輪で2大会連続の平泳ぎ2冠を達成した北島は、「再び五輪を目指すのは長く厳しい道のりだったが、結果を受け止める。悔いはない」と言い切った。

 この日の決勝では、後継者筆頭と目される小関也朱篤(Yasuhiro Koseki)が2分8秒14で優勝したのに続き、19歳の渡辺一平(Ippei Watanabe)が2分9秒45で2位に入り、今夏のリオ五輪出場権を獲得して世代交代を進めた。

 後半の失速で2分9秒96というタイムに終わった北島は、「自分らしい泳ぎをしたかった。最後の25メートルで勝負できなかった」とレースを振り返った。

 2012年に開催されたロンドン五輪の男子4×100メートルメドレーリレーで銀メダルを獲得した北島は、5日に行われた100メートル平泳ぎの決勝で2位に終わり、自分自身に腹を立てていた。同種目では、優勝した小関も派遣標準記録には届かなかった。

 しかし、北島は得意種目の200メートルで5位に終わると、より冷静に結果を受け止め、「結果は不本意だったけれど、やり切った。これが現役最後になるが、頑張り切れたという思いと、五輪に行きたいという気持ちをもう一度持ってやれた」とコメントした。

 北京五輪の100メートルと200メートル平泳ぎで前人未到の2連覇を達成した北島は、一時は引退するとみられていたものの、母国開催となる東京五輪の決定を受けて競技への強い意欲を募らせ、ゴーグルを手放さなかった。

 世界選手権(FINA World Championships)を3度制している北島は、リオ五輪の代表権を逃して報道陣の涙を誘いながら、「競技のスリルに代わるものが何なのかは分からない。引退した選手に、どうするか聞いてみなければ」と語った。(c)AFP/Alastair HIMMER