■人でも安全なのか

 心臓がヒトのものと解剖学的に類似しているブタは、最適なドナー候補と考えられていた霊長類に比べ、疾病伝播のリスクが低い、成長が早い、すでに広く飼育されているといった点から、移植用臓器のより優れた供給源となるとみられている。

 この種の異種移植の臨床試験では、ヒヒが人間のモデルとなる。

 モヒウディン氏によると、次段階の重要な試験は、ブタからヒヒへの心臓の完全移植となる見通しだという。そして、「近い将来」にはブタの心臓が人体に移植されるかもしれないとも述べている。

「末期の臓器不全患者が対象のこの手法は、人への応用においても安全である可能性があるように思われる。臓器不全の患者が、異種移植手術の初期臨床試験の候補となるかもしれない」と論文の執筆者らは記している。

 今回の成果は、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)に発表された。(c)AFP/Mariëtte Le Roux