【4月3日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」から古代都市パルミラ(Palmyra)を奪還したシリア政府軍が、ISが殺害した42人の遺体が埋められた集団墓地を発見したと、匿名のシリア軍事筋が2日、AFPに明らかにした。

 ロシア軍の支援を受けて先月27日にISからパルミラとその遺跡を奪還したシリア軍は今月1日に「将兵やシリア政府側民兵の戦闘員とその家族の遺体が埋葬された墓地を発見した」という。遺体のうち子ども3人を含む24人は一般市民で「犠牲者は斬首か銃殺により処刑されていた」(軍事筋)という。

 発見された遺体は県都ホムス(Homs)の軍の病院に移送され、そのうち数体は身元が確認された。

 在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」も集団墓地の発見を確認した。同監視団によるとISは2015年5月からの約10か月間支配下に置いていたパルミラで少なくとも280人を殺害したという。

 ISはパルミラを制圧して間もなく古代ローマ式円形劇場で政府軍兵士25人を銃殺した。ISはその後、子どもや10代の若者が人を殺す動画を公開していた。(c)AFP/Maher Al Mounes