【4月1日 AFP】初期の乳がんと診断された女性は、毎晩13時間以上食事を控えれば、腫瘍が再発するリスクを下げられる可能性があるとする研究論文を米大学の研究者らが3月31日、発表した。

 米国医師会雑誌(JAMA)腫瘍学に掲載された研究結果は、夜間に絶食すると、がんの症状を悪化させる可能性がある高血糖や炎症、体重増加などを避けることができるとする、マウスを使ったこれまでの研究が基礎になっている。

 今回の研究は、1995~2007年に収集された、糖尿病を患っていない初期の乳がんと診断された27~70歳の女性2413人の調査データに基づいている。

 対象者に新たな腫瘍が確認された場合は平均7年間の追跡調査を、乳がんやその他の原因で死亡した場合には過去11年間にさかのぼって調査した。

 その結果、絶食時間が一晩に13時間未満だった女性は、同13時間以上だった女性に比べて、乳がんの再発リスクが36%高いことが分かった。

 論文の主執筆者である米カリフォルニア大学サンディエゴ校(University of California at San Diego)ムーアズがんセンター(Moores Cancer Center)のキャサリン・マリナック(Catherine Marinac)氏は、「夜間の絶食時間を長くすることは、乳がんやその他のがんの再発リスクを減らすことのできる簡単で非薬物的な治療法かもしれない」と述べた。(c)AFP/Kerry SHERIDAN