【3月31日 AFP】現役ラストマッチが近づくプロボクサーのマニー・パッキャオ(Manny Pacquiao、フィリピン)が30日、次戦をもって引退するつもりだと改めて発言した上で、考え直したい気持ちになるかもしれないと復帰の可能性を否定はしなかった。

 ボクサーとして史上最高レベルのキャリアを築いた37歳のパッキャオは、4月9日に米ラスベガス(Las Vegas)のMGMグランド・ガーデン・アリーナ(MGM Grand Garden Arena)で行われる現役最終戦、ティモシー・ブラッドリー(Timothy Bradley、米国)との3度目の対戦に向けて準備を進めている。

 この日、米カリフォルニア(California)州ハリウッド(Hollywood)の名物ジムであるワイルドカード・ボクシングクラブ(Wild Card Boxing Club)でインタビューに応じたパッキャオは、いつかリングに復帰する可能性を100パーセント除外することはないと話した。

 本当にブラッドリー戦があなたのラストマッチかとのAFPに問いにパッキャオは、「この試合の後は、フィリピンに戻って国民に尽くそうと決めている。そういうことだ」と答えた。

 それでも、考え直す可能性はないのかと記者がさらに食い下がるとパッキャオは、復帰の可能性を否定することはしなかった。

「なんとも言えない。答えを出すのは難しい。今ここにいるのは、次の試合に向けたトレーニングのためだ。だからイエスともノーとも言えない。決めているのは、フィリピンへ戻って国民を助けたいということだけだ」

「わかっていると思うが、まだわからないことに対して何かを言いたくはないんだ。引退したときにどういう気持ちになるのか、自分でもわからないからね」

 パッキャオは引退後、5月のフィリピン上院選での議員当選を目指している。非常に信心深いパッキャオは、自身の知名度も生かしながら国民に尽くし、自身が「邪悪を滅ぼすための十字軍」と呼ぶ政治活動に取り組みたいと話している。