【3月31日 AFP】ボクシングの元世界ヘビー級王者、デビッド・ヘイ(David Haye、英国)が30日、復帰第2戦の入場料収入の10パーセントを、重体のミドル級ボクサー、ニック・ブラックウェル(Nick Blackwell、英国)のために寄付すると発表した。

 25歳のブラックウェルは、26日に行われたクリス・ユーバンク・ジュニア(Chris Eubank Jr)とのミドル級英国王者決定戦でKO負けを喫し、現在も昏睡状態に陥っている。

 これを受けて、ヘイは次戦のチケット収入の一部をブラックウェルに寄付することを決めた。ヘイは5月21日に英ロンドン(London)のO2アリーナ(O2 Arena)で、コソボの無名選手アルノルド・ジェルジャイ(Arnold Gjergjaj)と対戦する予定となっている。

 ヘイは記者会見で、「ニックが全快することを信じているが、あれだけの心に傷が残りそうなけがをしてしまった以上、あいつのボクサーとしてのキャリアは終わりだろう」と話した。

「俺は人生のすべてをボクシングにささげてきたが、もし25歳でやめさせられたら、今ごろ金が尽きていたかもしれない。あいつも、戻ってきたとしても、難しい立場に置かれるはず。だから、チケット収入の10パーセントを寄付すると決めた」

 元ヘビー級王者のヘイは現在35歳。1月のマーク・デ・モリ(Mark de Mori、オーストラリア)戦で3年半ぶりにリングへ復帰し、1回TKO勝ちを収めた。(c)AFP