■トリプルアクセルは「一発逆転の武器」

 6年前から宮原の振り付けを担当するトム・ディクソン(Tom Dickson)氏は、「姿勢、身のこなし、流れのある演技、曲のとらえ方を見る限り、知子を倒すのは難しい」と話している。

「ロシア勢は強いが、あれほどの身のこなしはできない。(技術的に)全員の演技がパーフェクトだった場合は、その点が際立つことを期待している」

 ディクソン氏はまた、ボストンの舞台に臨む浅田について「出航を助ける風が吹いていない」と指摘しながらも、「トリプルアクセルは常に一発逆転の武器だ」と警戒している。

 今大会の女子選手で唯一演技に組み込んでいる高得点の3回転半ジャンプを武器に、浅田は優勝候補を破る可能性がある。

 一方、実力がありながらも調子が不安定なグレイシー・ゴールド(Gracie Gold)とアシュリー・ワグナー(Ashley Wagner)の米国勢も、母国ファンの声援に後押しされて、メダル争いに食い込んでくるとみられている。(c)AFP