【3月24日 AFP】アフリカ中部チャドで先月、軍や政府高官の息子ら5人に10代の少女が集団レイプされた事件で、被害を受けた16歳の少女、ズフラ(Zouhoura)さんが先週、フランス・パリ(Paris)でAFPのインタビューに応じ、自分自身、そして長らく沈黙を強いられてきた「すべての女性」のために正義を求めて闘うと決意を語った。この事件をめぐっては、チャド各地で数千人の若者がデモを行うなど、同国でかつてないほど大規模な抗議運動が巻き起こっていた。

 2月8日、首都ヌジャメナ(N'Djamena)で学校から帰宅中、友人と歩いていたズフラさんの横に、ウインドーに濃色ガラスを入れた車が止まった。乗っていたのは、5人の若い男たちだった。「首をつかまれ、車に投げ込まれた。街の郊外へ連れて行かれて…後はご存じの通りです」とズフラさんは語った。

 事件後、ズフラさんは2009年から昨年まで家族らと住んでいたフランスへ戻り、母国チャドでは罪を問われることのない性犯罪と闘うために、パリで声を上げることを決意した。「チャドの女性がレイプされても、罪が裁かれることはこれまで一切なかった」という。