【3月19日 AFP】「セックステープ」事件の渦中にあるサッカーフランス代表カリム・ベンゼマ(Karim Benzema)が18日、マネーロンダリング(資金洗浄)の捜査で聴取を受けていたことが明らかになった。

 ベンゼマに対する聴取は、ルノー・ヴァン・ルインベック(Renaud van Ruymbeke)判事の下で昨年9月に始まった犯罪組織によるマネーロンダリングの捜査の一環として行われた。司法当局の関係者はAFPに対し、「ベンゼマのさらなる事情聴取は現時点で予定されておりません」と話している。

 スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)に所属するベンゼマは、レストランをオープンするために仏パリ(Paris)第8区のシャンゼリゼ(Champs-Elysees)通り近くにある建物を購入した会社の株を共同所有していた。

 仏紙リベラシオン(Liberation)は、「ベンゼマはビジネスパートナーにすべての権限を委ねていた。彼は250万ユーロ(約3億1000万円)の売り上げを約束していた」と報じた。

 捜査当局は、このストランが麻薬取引で生じた資金を洗浄するために使用されていたのではないかと疑っており、リベラシオンによると、建物は「少なくとも200万ユーロ(約2億5000万円)の損失を生んで」売却されたと伝えている。

 フランス代表の現役最多得点記録を持つ28歳のベンゼマは、代表の同僚マチュー・ヴァルブエナ(Mathieu Valbuena)への「セックステープ」による脅迫に関与した疑いで捜査を受けて以来、代表から遠ざかっているが、ヴァルブエナとの接触禁止をはじめとした法的規制が一部解除されている。

 フランスサッカー連盟(FFF)は、ベンゼマの代表復帰という重圧のかかる判断を求められているが、同国のマニュエル・バルス(Manuel Valls)首相をはじめとした一部の政治家は、「セックステープ」の捜査が続いている間はベンゼマの代表へのあらゆる関与を認めるべきではないと主張している。(c)AFP