【3月11日 AFP】女子テニス選手のマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)にラケットを提供するヘッド(HEAD)社は10日、禁止薬物のメルドニウム(Meldonium)を摂取し、ドーピング検査で違反が見つかったという衝撃的な公表を受けても、5度の四大大会(グランドスラム)優勝を誇る同選手をサポートしていくと発表した。

 28歳のシャラポワは、全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2016)のドーピング検査で陽性反応が出たと公表し、すでに大手スポンサーの後ろ盾をいくつも失っており、米スポーツ用品大手のナイキ(Nike)、スイスの時計メーカーであるタグ・ホイヤー(TAG Heuer)、そして独高級スポーツカーメーカーのポルシェ(Porsche)が、それぞれ契約を見直すとしている。

 しかし、2011年からシャラポワと契約するヘッド社は、今後も元世界ランク1位の同選手をサポートし、契約を延長したいと述べている。

 ヘッド社のヨハン・エリアシュ(Johan Eliasch)最高経営責任者(CEO)は、「マリアは間違いを犯したかもしれないが、疑わしい点についても好意的な見方を受けており、われわれも同じ考えだ」とした。

「正直に勇気をもってミスを公表し、それを認めたことは、称賛に値する」

「ヘッド社は、今もこれからもマリアを支えたいと考えており、契約を延長するつもりだ。彼女と共に歩んでいくことを喜ばしく思っており、数週間、もしくは数か月のうちに契約更新のお知らせができればと思う」

 シャラポワは7日、2006年から服用しているメルドニウムが、今年から世界反ドーピング機関(WADA)の禁止物質リストに入ったために、ドーピング違反を犯してしまったと公表した。

 国際テニス連盟(ITF)は、シャラポワには3月12日から暫定的な処分を科すと発表している。シャラポワは、ドーピング違反で4年の出場停止処分を科される可能性があるが、本人は処分の軽減を願っている。(c)AFP